このブログは音楽系に該当するブログなのに定番系カテゴリーでよくある「おすすめ音楽」みたいな記事が一つもなかったのはおかしいので今日からこっち系の記事も書いておきます。
エレクトロニカだとかポストロックがルーツな自分が一押しする人、第1弾は意外や意外にそんなジャンルとはかけ離れたメジャーな人です。

2015-07-20_aibou3
反町隆史です!!
俳優として有名ですが今の10代や20代前半の若い人は彼がミュージシャンをやっていたのを知ってる人はどのぐらいいるんでしょうかね…。そんな彼の持ち曲で有名な曲が「ポイズン」である。

ニコニコ大百科ではネタ的な扱いをされてるけどはっきり言ってこの曲は本物の名曲ですよ。
ネタを抜きにしても説得力が半端じゃないんです。
イントロがU2のWhere the streets have no nameに似ているとかそういうこと言わないように。
まずはイントロのギターのフレーズ。この程よく歪んだジャキジャキサウンド…思わずギターキッズがコピーしたくなる様なフレーズがたまらない。
しかも難易度はそんなに難しくない。それでいてカッコいい。なんてことだ。まさにギターリフの理想形と言える。
Aメロの途中で導入されている高音部を使ったカッティングもいいスパイスになっています。


ここからが本題。何故この曲が名曲と言えるのか?
楽曲の構成はイントロ→Aメロ→サビの流れを2回。その後は間奏。最後はサビのフレーズを数回繰り返してエンディング。いたってよくある構成で珍しくもなんともない。
コード進行も数多くの楽曲で使われている進行で真新しさも斬新さもありません。
この曲を名曲たらしめているのは反町自身が作詞した歌詞の内容にあるんです。
曲全体の歌詞の流れがスムーズな流れで物語性を演出しています。引用してみましょう。Aメロから。

いつまでも信じていたい
最後まで思い続けたい
自分は生きる意味があるはずと

冷めた目で笑いかけてる
魂を侵された奴
涙を流す痛みはあるのかい?
自分がイメージする理想像を描きたいという願望がある=現状の説明から始まっています。
後半部分では生きる意味を探すことを否定した人達へのメッセージ=問題提起と現状の悲しみを表現しています。言い換えると、①自分の理想像がある→②だけどそれを笑ったり、追い求めるのを諦めた奴がいる。ここまでがAメロの流れです。さあ!ここからサビになります。

言いたい事も言えないこんな世の中じゃ POISON
俺は俺をだますことなく生きてゆく OH OH


まっすぐ向きあう現実に
誇りを持つために
戦う事も必要なのさ
サビ部分で「世知辛い世の中であるからこそ自分をだますことなく生きていくんだ」という強い意志が込められた内容になっています。2番以降の歌詞は割愛します。本質的には一番の内容と言いたいことは同じだと解釈出来るので。
この歌詞から分かることはいったん暗い要素を歌詞にもってきてサビで救いのある内容にするとそのサビ部分の魅力が倍増するという事です。
歌の始まりからいきなりサビの歌詞をもってきても内容の伝わり具合は半減するでしょうし、始めから強めな主張を展開してしまうとリスナー側は疲れてしまいます。
この曲はサビの部分で自分が最も伝えたいことを表現していてなおかつその前段階でワンクッション置いているから名曲になったと言っても過言ではありません。
理由はまだあります。ポイズンという言葉を選んだセンスの良さです。この曲がリリースされた時は1998年。この時代にポイズンという単語は邦楽ポップス/ロックの世界では当時あまり使われていなかった言葉です。(今もつかわれていませんが…)
この使用頻度が低い単語を使ったこともヒットした要因の一つでしょう。長めのメロディーラインの後に短めのフレーズをもってきて強調しているアレンジ面も一役買っていますが。
しかしこれらの要因以上にこの曲の凄い所は2015年に聴いても共感できてしまう歌詞だというのが末恐ろしいんです。だから名曲なんですよ。17年前の曲なのに…。完全に時代を先取りしてますね。
SNSで炎上したネットの住民やタブーな発言をしてテレビ業界を干された人達のことなんかモロに当てはまってるじゃないですか。
過小評価されがちですがこんな長い年月を経ても色あせない楽曲を残した反町隆史は素晴らしいミュージシャンだとしか言いようがありません。
では今日はこの辺で。