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今回はこの2台巨頭のエンジニアについての記事を。上がスティーヴ・アルビニ。下がデイヴフリッドマンです。その前に…現在制作中の音源の制作中の画面がこちら。5曲目の仮ミックス中です。
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ミックスというのは簡単に言えば楽曲を作る際にボーカルやギター、ベースにドラムといった各パートの一つ一つの音量を調整し、なおかつ楽曲全体の音圧やエフェクト処理(音を加工すること)を行うことです。皆さんが普段耳にしているCDや配信されている曲なんかは必ずこのミックス処理が施されています。パート一つ一つを録音してそこで終了ではありません。

こういった作業をする人達をエンジニアと呼びます。さて、楽曲制作においてミックスエンジニアというのは非常に重要な役割を担っています。料理で例えるなら盛り付け役。美味しい料理だけど盛り付けが上手いと更に引き立てることになり、逆にこれが下手だとどんなに味が良い料理でもお客さんに自信をもって提供することは出来ないでしょう。

その点で言えばこの2人は一流の盛り付け役であり、名盤になった作品のエンジニアリングを担当してきたのです。アルビニはNirvanaのイン・ユーテロやPixiesのサーファー・ローザといったロック史に残る名作のエンジニアを担当。日本のバンドではmonoや54-71の作品で参加。



デイヴフリッドマンはFlaming lipsやWeezer。日本のバンドではNumber Girlや
MASS OF THE FERMENTING DREGSなどの作品を担当。さすがグラミー賞受賞をしただけあってそうそうたるメンツの作品をプロデュースしています。



ドラムの音を聴いただけで彼らのサウンドだと分かる独特の録音方法とエフェクト処理。

まずはアルビニが担当した作品を聴いてみましょう。こちらは54-71の作品。イントロ開始からすでにドラムの生々しい音がたまりません。アルビニが担当した作品は十中八九ドラムのサウンドが実に魅力的になります。54-71の極端に少ない音数とアルビニのエンジニアリングが相乗効果を生み出し、まるで目の前で演奏しているかの様な雰囲気すら醸し出します。

NirvanaのRape meやPixiesのBone Machineなど有名所の作品の方が分かりやすいのかもしれませんが54-71を担当した時の方がよりエンジニアとしてのスキルが向上してるのでこちらを紹介してみました。

やはりインディー系のバンドの良さを引き出すエンジニアは彼が筆頭ではないでしょうか?そしてバンドマンの皆さんに朗報なのがこれだけ著名な人物なのにエンジニア料金が意外と安めな値段設定だということ。カッコよすぎるほど粋な人じゃないか。流石アンダーグラウンド界の重鎮。

もちろん日本からだと渡米するための交通費なんかもかかりますが数多くの名盤を録音してきた彼の所有スタジオであるElectrical Audioでレコーディング出来るだけでもテンション上がること間違いなしではないでしょうか?自分も見学だけでいいから一度はこのスタジオにお邪魔してみたい…。
 



妄想人類諸君の発展を願って万歳。こちらはデイヴフリッドマンが担当したNumber Girlの4枚目のアルバム「NUM-HEAVYMETALLIC」の一曲目です。のっけからの「ダンダンドコドン!ダンダンドゴドン!ダンドコド・ダンドコドパン!!」のドラムサウンドにただただ痺れます。

前半のベース音のフィードバック音からのこのフィルイン。これ以上にロックを感じさせるドラミングはあるんだろうか?と思えるうらいのお手本クラスのイントロです。所々に加えられたディレイの発振音や左右のスピーカーを往来するPANディレイも小技が効いてます。

ドラムのキックやスネアに過剰なまでにリバーブ(残響音)を加えたダブサウンドというのは当時の向井秀徳が提案した事とはいえこの曲のデイヴの貢献度は計り知れません。これがデイヴ流のダブ処理ですか、そうですかカッコよすぎですわ。しかも残響音の度合いや響き具合が1フレーズごとに違いのある処理を施していて退屈さや、くどさを一切感じさせません。



そして向井秀徳の現バンドであるZAZEN BOYSでは彼自身がエンジニアリングをしていますがこの時の経験を活かして正にデイヴ譲りの生々しさがあるバンドサウンドとしてアウトプットしています。
確かにデイヴのこの生ドラムサウンドは圧巻されるし否が応でもモノにしたくなるぐらいの魅力がありますよね。(自分もデイヴサウンドをDTM上で再現できないか一時期は試行錯誤したなぁ…)
 


こちらはFlaming lipsの代表曲である「Race For The Prize」。やはりドラムサウンドがたまりません。アルビニサウンドと同じように目の前でドラムの音を聴いている感覚に陥りますね…。哀愁を感じさせる美しいストリングスとは相反して破壊的なドラムサウンドが加わることでミスマッチなカッコよさを生み出しています。

残念なことにこれだけ一聴して引きこまれるイントロなんですがボーカルのウェインの歌でズコーってなります。本当もったいない…。この曲程恵まれたイントロからクソみたいなボーカルになっちゃう曲を自分は知りません。音源だけを聴いていると気にはならないんですがライブバージョンになると肩透かし食らって非常に残念無念また来週です。

では最後にアルビニの方に戻って彼の所有スタジオであるElectrical Audio Studioのレコーディング風景の動画を紹介して終わりましょう。



彼を敬愛するバンドマンやエンジニアの人からしたらもうたまらない映像ですね。音の録り方などで専門的に説明している動画ではないのですがマイクの設置の仕方やアンプの置き方など彼が手掛けてきたあの臨場感のあるサウンドはどこからきてるのかを知ることが出来るだけでも大変貴重な動画です。youtubeにもあるんですがニコニコだと日本語字幕があるので安心。では今日はこの辺で。