無名音楽家アブロニカの戦慄なリアルと最前線

ヒップホップ・ポストロック・エレクトロニカを主軸にしたラッパー&トラックメーカー、アブロニカのこれからを赤裸々に書き綴り。 日本中の90%を占める底辺音楽家のリアルと実情、日々思うことを書き殴ります。まれにDISリスペクトな記事あり。 無料の楽曲DLが受け取れるフリクルメルマガ配信中 http://frekul.com/artists/profile/call-it-anything

2016年11月

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Aureoleというバンドを知っているだろうか?2007年に結成された6人組ロックバンドだ。
個人的にとても思い入れのあるバンドなのでこうやって記事を書いている。通常の4ピースロックバンドにキーボード、フルート、ヴィブラフォンのメンバーがいるプログレチックな音楽性、歌詞が日本語なのに英語の様に聴こえるボーカル、ミニマル音楽にエレクトロニカサウンドもあったりと、鋭いけどどこか優しい…そして緻密に構築されたアンサンブルで構築された音楽が魅力的だ。

作品を聴いてみた方が早いのでまずはこの曲を。全体の楽器のアンサンブルがミニマルなのにボーカルはどこか浮遊感がある。レディオヘッドが好きな人ならまずハマるかと思いきや、その中のファン層でも好き嫌いがハッキリ分かれる歌声だと思う。

でもこの声でなくては、このバンドの音楽性は成立しないとまで言えるほど、主張がこもっていると言っても過言ではない。音楽性からみても国外の方に評価されやすいけど、日本という分かりやすさを求める人種があふれている場所で知らしめようとする野心が見え隠れしているのがわかる。
 
個人的に彼らの曲の中では一番好きな曲でもあるこの曲。イントロ開始3秒でもってかれるぐらいどこか切ないメロディーでビビッとくる。王道的な美メロとは対照的に16分のハイハットが刻まれているにもかかわらずゆったりと流れるミスマッチさが癖になる。

一見すれば複雑な音楽性を奏でているバンドに見えるが、実はとてもパンク精神を感じさせるバンドだと個人的に思う。日本のポピュラーミュージック界は今の時代、とにかくエンターテイメント重視な音楽をやっているアーティストだけがピックアップされがちである。それはアイドルポップやボーカロイドやEDM(流石に少し陰りが見え始めたけど)が流行りのトレンドとなっている状況を見れば一目瞭然。

だけどAureoleはその風潮を自分なりに解釈することで、エンタメとは真逆のアート性を強く全面に押し出してきた。その時代の常識に疑問をもって、新しいシーンを再構築しようとする挑戦心がパンク精神ではあるけど、そういう意味でAureoleは立派なパンクバンドだと解釈できるのが個人的な意見です。

そんなパンク精神で9年間もの間活動してきたAureoleが11月20日の渋谷O-nestで最後のライブをする。思えば誰かのライブを見に行った時に解散ライブというのを今まで一度も見たことが無かった。このバンドのリーダーである森大地氏に、大変お世話になったと思っている自分としては、彼らの勇姿を見届ける予定が出来て本当に良かったと思っている。

どんな曲を演奏するのか?その日限りの何か特別な演出でもしてくれるのか?とても楽しみではあると同時に、どこか寂しさもある複雑な心情のまま、渋谷のO-nestに向かうことになるのは間違いない。解散したとしてもその人達の作品を誰かが愛聴している限り、いつまでも無くならないというのは音楽の特権…と言うのはまだもう早いですね。何はともあれ楽しんできます。では今日はこの辺で。

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出典:www.cinra.net

音楽をやっている人なら、ジャンル一切関係なく彼が記した文章を見てほしい。そんな考えがあったのかと感嘆し、そして感動します。心が揺れ動く内容になってるので、マジで必見です。
やめなくてもいい音楽

リンク踏むのが面倒くさい人向けにしっかり引用していきますよ。

やめなくてもいい音楽

最近は20代の若いグループの音源のMIXとマスタリング、30代後半のバンドの録音を手伝っている。そして、これから一緒に仕事を始めるバンドの楽曲についてもあれこれ考えている。そのバンドは俺と同じ世代だ。

ここのところ、よく考えるのは「やめなくてもいい音楽」について、だ。

大体のバンドとかミュージシャンは売れない場合、解散とか廃業ということになってしまう。彼ら自身がそれを選択していたとしても、どこかしら産業や社会の構造から要請されているようにも感じる。でも、これは、これまでの音楽のあり方、というかここ数十年の音楽のあり方のひとつだった「だけ」なのではないかと俺は思う。


新人として若い子たちがメディアやレーベルからフックアップされて、(ヒットという意味で)売れなければ放り出されて、ともすると彼らは音楽をやめてしまう。メディアやレーベルはあまり変化せずに、作り手たちだけが入れ替わって行く。中には売れて、いつまでもそこに留まる人たちもいるけれど、細胞の組織はそのままに構成する物質が入れ替わり続けるように、ほとんどのミュージシャンは交代する。


その関係の良し悪しについては、よくわからない。

「メジャーレーベルはクソ」とか言うひともいるけれど、メジャー/インディを問わずクソな現場も最高な現場もある。インディーズ・レーベルがミュージシャンから行う搾取がないわけじゃない。大きいレーベルのほうがフェアなことだってある。それは構造の問題じゃなくて、人によるところが大きいと感じる。なんとなくの言葉で一般化して語ることが本来は難しい。


俺が今一緒に仕事をしているミュージシャンたちは、それぞれに仕事を持っている。音楽寄りの仕事をしている人もいれば、まったく音楽とは関係ない仕事をしている人もいる。食うためや養うために働いている。時間をやりくりして、音楽を作っている。だから、それぞれの予定を合わせて録音のスケジュールを確保するのにも一苦労だ。予算も潤沢にあるわけではない。


強迫観念のようにやってくる産業のような性質、資本主義的な性質と向き合えば、精神がボキボキのクタクタになってしまう。俺だって、そうだ。


それでも鳴らしたい音楽があること。これは素晴らしいことじゃないかと思う。一緒に作業しながら、例えばギターの音色、アンサンブル、メロディ、言葉選び、あらゆるところにいちいち感動する。録音されて行くのは「音」だけれど、それぞれの想いとか、生活とか、愛とか、誰かに売り渡せない尊厳のような何かとか、そういったものを収めている、あるいは抱きしめているような気持ちになる。泣いてしまいそうになる。


売れなかったらやめなければいけない音楽とは何だろうか。

もちろん、せっかく作ったから、少しはチヤホヤされたい。いろいろな正しい間違いが重なって大ブレイクしないかしらと思ったりもする。売れている人を羨ましく思うこともあった。それでも、有名になるために音楽をしているのかと問われれば、それは違うと答える。


音楽を作るのが好きで、これがやりたくて、音楽を作っている。それを人前で演奏するのも好きだし、演奏した後で拍手や歓声をもらうのも好きだ。すべてのスケベ心をどこかに追いやることはできないけれど、何かしら、間違えてはいけない順位が俺のなかにはある。彼らのなかにもある。音楽やバンドは目的であって、手段ではないのだ。


時代は変わって、俺らの目の前にはインターネットという巨大なライブラリが存在する。このなかでは、例えば絶版や廃盤がない。CDや本にしなくたって、誰かに何かを届けることが可能になった。ある種の権威や、権威を笠に着るバカや、業界人や、CDや書籍にする作品を選ぶ人たちに選ばれなくても、作ったそばから、自分たちで音源をネット上に公開することだってできる。これは本当に素晴らしいことだ。


そして、俺がここに書きたいと思ったのは、産業の構造とか、音楽の未来とか、なんかしらのヒットの法則とか、そういうことではなくて、エールだ。人の生き方にはいろいろあるけれど、挫けずに、あるいは挫けながらも、音楽(俺は独善的な人間なのですべてではないけれど)を作り続けているひとたちに「Yes!!!!」と言ってまわりたい。けれども、それは無理なので、ここに書いている。


誰の悪口も言わずに、ただ「Yes!!!」と言いたい。

勝手な想いだけれど、続けてほしい。やめなくてもいい方法をどうにか見つけてほしい。それが案外、この国の文化にとって豊かな土壌になるような気がする。そして俺は、リスナーとして、そういう場所から鳴らされる音楽を楽しみにしている。

もう一度、書こうと思う。

Yes!!!



長いと思わないでほしい。今後の音楽家にとってはとても重要なメッセージになることは間違いありません。想像力を働かせてみればすぐ分かることで、売れてる売れてないにも関わらず、誰でも音楽を辞めてもおかしくありません。しかしこの考え方はある意味盲点でしたね。人気を得たい…売れたい…そんな願望を持っているミュージシャンは多くいますが、やめなくてもいい音楽活動というのを提示できるアーティストは少ないのではないでしょうか?


続ける事が何よりも難しい。

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音楽活動をしていく上で最も難しいことは何でしょうか?それはメジャーデビューでも武道館ライブでもヒット曲をつくることでもありません。そう、長いスパンで音楽を続けるのが一番難しいのです。だからこそ、本当はそこが最も評価されるべき点ではあるのですが、資本主義が世界に浸透してしまっている以上、どうしても結果を出すことに重きが置かれています。


アジカンのゴッチのこの発言はそういった、世相とはまったくの真逆の状況を指していますが、今の時代、お金を稼ぐ点も大事ですが、音楽を長く続けていく為の土台作り、やめる必要のない音楽業界を目指すことで音楽家にもセーフティーネットが形成される…これから求められるシーンというのはこういう優しさと豊かさのある世界ではないでしょうか?


結果をだせずに契約を切られたり、歳をとるごとに音楽への情熱が失われたりと、音楽を辞めていかなくてはいけない理由があふれている世の中ですが、ゴッチの考え方がもっと広まってほしいですね。音楽をやる事自体に罪はないのですから…。では今日はこの辺で。


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高橋幸宏を筆頭に小山田圭吾やLEO今井、砂原良徳にTOWA-TEI、そしてゴンドウトモヒコという豪華なメンバーで構成されたmetafiveが自分の中でちょっくら話題になっています。既に一定の地位を得ているアーティスト達が組むバンドというのはやっぱりワクワクするものですし、一種の夢がありますね。

早速音源も聴いてみる…。中々いいですし、LEO今井がボーカルをとるとどんな曲でもオシャレなシティーポップに早変わり。そして歌詞にTAISOという単語がでてきて思わずニヤリとしてしまいそう。やっぱり高橋幸宏がいるからかYMOのエッセンスが散りばめられていますし、そこに軽めなロックサウンドが入ることでアップデートされたテクノポップになってます。普通にカッコいいですよこれ。

昨日書いたバリトンギターの記事の元ネタがこの曲から。小山田圭吾のベースギターの音色を聴いてこれは使える!!って思ったのがキッカケ。にしても全員が黒づくめでMETAの文字がついているツナギの様な衣装を着ている辺り、DEVOを意識しているのかな?と思ったり…。

そういえば彼らの世代や音楽性となるとDEVOに影響を受けてもおかしくない。曲にもその要素が垣間見えますね。そこあたりの世代もターゲットにしてるんだろうか?にしてもやっぱり統一の衣装で構成していると一体感が演出されるのがよく分かります。これがいわゆるセルフプロデュースってやつですね。

イントロが最高。リスナーを惹きつけるイントロというのはメロディーに魅力があるか、奇天烈なインパクトのどっちがあるかで決まってきますがこれは後者ですね。無機質な曲調が続いているけど中盤から幸宏のドラムソロ突入、そこからバンドサウンド特有の肉体的なアンサンブルが展開されるあたり、一人一人のメンバーがただ者ではないことが分かります。こういうバンド組みたいなぁ…。

豪華メンバーが集まってるからこそ若手と組まないのか?

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これだけのメンバーが集まって何かの作品を作る事自体が胸躍るんですが、だからこそやってみてほしいのが10代後半~20代前半までの若手の音楽家とのコラボなんですよね。この音楽性だったら、「ぼくのりりっくぼうよみ」とか良い感じにハマると思うんですがどうでしょうか?

やはり似た音楽性とキャリアがそれなりにある人達だけ集まるっていうのは、これからの時代に向けて新鮮味が無くなってもおかしくないと思うんです。そこにはやっぱり意外性が欲しくなるわけで…。洋楽でも同じように、大御所同士で共作をしたりする事はありますが、そこにも若手のアーティストが混ざることはごくまれです。アートを発展させるためには、人対人で作品を作っていく以上ケミストリーが巻き起こらないと楽しくないのです。ヒップホップの話しですが、Pumpeeと加山雄三のコラボなんかは良い例ですし。

もちろんMetafiveの曲はカッコいいですし、今後どうなるのかも気になりますが、キャリア組がバンドを組むことに一つ疑問点があったので、こんな記事を書いてみた訳です。20代の音楽家と60代の音楽家のコラボとかないかな…?細野晴臣なら突発的にやりそうな感じがしますが…。では今日はこの辺で。

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SNS内での友人からお誘いがくるイベントって多いですよね。割と頻繁に誘いがくる時期ってありますが、年末に近くなってきたことだし、そろそろあちらこちらでパーリーピーポーなイベントが開かれることでしょう。

何ですが、自分は大人数で参加するイベントってあんまり好きじゃないんです。知り合いが1人か2人しかいないイベントとかだと、あまり前向きになれません。料金も大体は2000円~3000円ぐらいですけど、ぽんぽん参加してたら出費も馬鹿になりませんからね。

大人数のイベントは人間関係が形成されにくい。

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お金もそうですけど、50人とか100人が参加するイベントの嫌だなと思う点が、持続性のある人間関係が形成されにくいという点…これなんですよね。SNSを介していろんなイベントに行きまくってる人達を見て気になるのが、出会ってから数年後まで関係が持続する人達と出会えてるんだろうか?ってこと。一時の寂しさを紛らわすのにはうってつけではありますが、長い付き合いになるであろう人と出会えているケースってあんまりないんじゃないかな…。だとしたらお金と時間が無駄になるのは明白。

やっぱり少人数のイベントが一番!!
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イベントに行くならやっぱり少人数の形式の方が好きです。ゴチャゴチャした会場で人と話しても、その場限りで終わってしまうケースが多いんですが、少人数だとじっくりと、その人の人柄や何をしているのか?まで深く話しが出来るので、持続性のある関係が形成されやすいんですよ。

あと…大抵大人数のイベントだと大きな音が出せる場所が多いので、まともに会話も出来なくなります。それに比べて参加人数が少なければ場所も大きい所でやる必要もありませんので、じっくりと酒を飲みながらゆったりと話しが出来る訳です。
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大きな会場でお客さんがパンパン状態でウェーイウェーイ出来て大成功!!みたいなイベントばかりが良質なコンテンツであるハズがありません。そもそも、知らない人と出会うという行為の終着点は深みのある人間関係を築くことです。

イベントとはそのための第一歩であり、どうせなら長い付き合いとなる人と出会いたいですよね?であるなら、多くても10人ちょっとのイベントとかに行った方がトータル的には吉とでます。大きな会場で沢山の人で溢れた飲み会の時に感じるあの空虚感…。あれなんかむなしいので、どうせ行くなら小規模なパーティーに行きます。では今日はこの辺で。

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ギターには何種類ものギターがあるけど、バリトンギターというものを知ってます?ギタリストでもあんまり弾いた事のない人が多いのではないでしょうか?ギターを弾き始めて15年…やっとこさこのギターの便利さに気が付きました。1本ちょっと欲しいですね。

どんな音色なのかは聴いてもらった方が早いでしょう。バリトンですから文字通り、通常のギターよりもネックが長く低音域を強調したベースの様なギターです。6弦の音なんかピック弾きしたベース音そのもの。何が良いかって、ベースと比べて弾きやすく、なおかつ違和感がそれほどないベース音をだせること!!これに尽きます。
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ギタリストがベースを弾くという選択肢もあるんですが、自分の場合、イメージしているフレーズがどうしても弾けない時が多いし、音の強弱のつけ方が稚拙になってしまうので、大抵打ち込みで済ませてます。とは言ってもやっぱり生のベース音のニュアンスが欲しい時があるので、そういう時にバリトンギターは1本持っておきたいんですよね…。
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このギターは発売当時に人気が低かったために大量生産することなく通常のエレキギターとは違い、普及することはありませんでした。しかし時代がようやく追いついたのか、段々とバリトンギターが再評価されるようになり、Squierからもリリースされました。

バリトンギターはほとんどが中古でしか手に入らない状態で、値段も結構張ります。安くても8万~9万からで、高値だと20~30万はするんですよ。なのでこのリリースは個人的に朗報です。

何かと中級~上級ギタリストから馬鹿にされがちなSquierですが、そんなに頻繁に使う訳ではないけど、無くては何か物足りない楽器というポジションなら、別にSquierでも良いと思うんですけどね…。

アンプやマイクの機材が上級品だからだとは思いますが、それを抜きにしても中々良い音ではないでしょうか?少なくとも音源を作るときにベース音が欲しい時なんかにはそれなりに戦力になるかと思います。別に高い楽器を使ったからと言って良い音楽を作れるとは限りませんし、その逆も然りですからね。



このメーカーにしてはそれなりに高値です…。まあそれでもレアモノ扱いされて中々手に入らない状況に比べたらずっといいかなとは思います。個人的にジャガー系の形なら白かサンバーストがやっぱり好みですね。新しい風を入れたいしバリトンギター…ちょっと欲しい。それか誰か持ってる人いたらレンタルさせてください。では今日はこの辺で。

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